ブオンジョールノ。ネイティヴ風に発音してみました、Nです。今回は、ちょっと歩いて行ける距離ではありませんが、ミラノのライナーテにある、摩訶不思議な庭園を見学に行きました。
ブオンジョールノ。ネイティヴ風に発音してみました、Nです。
今回は、ちょっと歩いて行ける距離ではありませんが、ミラノのライナーテにある、摩訶不思議な庭園を見学に行きました。
ミラノなのに、ミラノ市内ならどこでも徒歩で出かけると前回豪語していたのに、徒歩で行けない、それはなぜ。
いきなり話がそれますが、ミラノというのは、一つの県であり、さらに134ある市(自治体=コムーネと呼ばれます)の一つでもあるのです。ミラノ県のミラノ市。いうなれば、大阪府の大阪市。
ですから、ミラノ市内ならどこへでも歩いていきますが、ミラノ県の他の市まではさすがに遠いというわけです。
さて本題です。訪れたのは、VILLA LITTA LAINATE(ライナーテのリッタ邸)。
1585年頃にピッロ1世 ヴィスコンティ ボッロメオ伯爵という、いかにもお金を持っていそうな名前の伯爵が、トスカーナのメディチ家の邸宅に着想を得て建設した邸宅です。
メディチ家ってば、インフルエンサー。
最大の見どころは、ニンファエム。
泉の神ニンフを祀った神殿、それはそれは、美しくもトリッキーな場所でした。
流麗な彫刻、豪奢な柱、モダンなモザイク、端正な階段。
広々とした緑の庭に忽然と現れる舞台装置のような異空間にうっとりうっかりしていると、意表を突きまくったあちこちから優雅に水が噴き出してきて、びしょ濡れに。
階段をまたいだタイミングで段差部分から噴出される水は、絶妙にお股部分を濡らします。
中庭の頭上からも水が降り、同時に聞こえてくる豪雨そのものの効果音も、こっそり仕掛けられた水の生音。
ピッロ1世は、人をもてなすことは、エンターテイメントだと考えたのでしょう。
盛大なパーティーにまねかれ、ほろ酔い気分でこのサプライズの数々に飛びのいた貴族や芸術家、知識人たちの400年前の笑い声が、そしてそれを眺めるピッロ1世のひときわ大きな笑い声が、聞こえてくるようでした。