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イタリア便り#16『コスメティック展示会COSMOPROFレポート』

5月の頭に、ミラノからフレッチャロッサ(=赤い矢!もちろんボディーは赤!)と呼ばれる新幹線で1時間、ボローニャで開催された、コスメティックの展示会に行ってまいりました。

5月の頭に、ミラノからフレッチャロッサ(=赤い矢!もちろんボディーは赤!)と呼ばれる新幹線で1時間、ボローニャで開催された、コスメティックの展示会に行ってまいりました。

 

1967年から続く「コスモプロフ」という展示会で、パフューム&コスメ商品の他、HAIR&NAIL&BEAUTY SALONに特化した区画、COSMOPACKというコスメ商品のパッケージングに特化した区画もあります。

 

半裸のモデルさんが横たわるエステ器具や、音楽に腰をくねらせながらヘアカットの実演をするイケイケな美容師さん、粛々と流れるように、アイシャドーをパレットにセットし続ける工場用ロボットなどが入り乱れて競演する、めくるめく活気に満ちた展示会です。

 

今年は71か国から2700社以上が出展。

前回の開催はコロナ直前の2019年の3月で、約2年ぶりの再開とあり、140か国から集ったという国籍豊かな沢山の人で賑わっていました。

 

その中でも、ひときわ輝いていたのが、韓国からの出展者の皆さん。

韓国企業が集まった特別館が2つも設置され、圧倒的な存在感を発揮。

 

K-POPに続いて、K-BEAUTYという言葉がイタリアでも急速に認知されつつあり、ひと昔前はイタリア女性達から「やっぱりSHISEIDOが良いの?」と聞かれていた私でさえ、最近ではざっくり括られて「やっぱりK-BEAUTYが良いの?」と聞かれる勢いです。

 

欧州のK-BEAUTYを目指すべく、ポーランドからの出展ブースもとても多く、彼らも韓国の方々と同様、その見目の麗しさが商品の効力に説得力をプラス。これも国力でしょうか。

 

コスメにもファッションと同様にトレンドがありますが、今回なにより印象的だったのは、コロナ前には、その兆ししか見えなかった「オーガニック」「サスティナブル」といったテーマが、コロナが明けてみればもはや必須のたしなみレベルに定着しつつあることでした。

 

そして更に、それらが、一見正反対である、進化し続ける「テクノロジー」と高い融和性をもち、バイオテクノロジーという科学的根拠に裏付けされた「ラボ発信のナチュラル」として、訴求力を増しているということ。

 

こうして最先端の科学で最大限に引き出された自然本来の力が、ありのままの自分が内包している本来の美しさを引き出してくれる、という多様性にフィットした論理を導き出します。

 

バーチャルな世界では自分の外見をどこまでも大胆にモディファイできる今、美容熱はもとより、現実世界におけるフィジカルな健康美もまた、私たちにとって重要なテーマです。

 

そんな今、どうやら求められるのは心と体を充実させるメソッドとしてのコスメ。

 

インナーパワー、ベターライフ、オーガニックウェルネス、ヘルシーエイジング。

 

そんなキーワードがさかんに飛び交っていた今回のコスモプロフでは、今後はストーリー性以上に、メッセージ性や啓蒙性、そして科学的説得力が重要になってくるのかもしれない、そんな高々とした意識に気圧されて、ふと気が遠くなりました。

 

しかし顧みれば、コスメがもたらす美を信じ、塗って浸してふき取ってと、日々それなりに行を修める私はすでに立派な、いち信者。

 

刺激的な情報の渦の中に飛び込んでくたくたになった身体を休めるべく、自宅のバスルームにたどり着いた私を待ち受けていたのは、「FRESH BODY, CLEAN MIND」と書かれた、啓蒙性たっぷりなボディーシャワーなのでした。