イタリア便り#10  『9月は展示会で飛び回るの巻』

イタリア便り#10 『9月は展示会で飛び回るの巻』

 9月は怒涛の展示会シーズン。規模を縮小して久々に開催された各展示会は、アジア圏からはほぼゼロであるものの、欧州に加えて米国からの訪客があり、「売るぞ」「買うぞ」の活気が感じられました。

 自家製ジェラート機などというとんでもないものを購入して以来、着実にふくふくとして来たNです。

 9月は怒涛の展示会シーズン。

 規模を縮小して久々に開催された各展示会は、アジア圏からはほぼゼロであるものの、欧州に加えて米国からの訪客があり、「売るぞ」「買うぞ」の活気が感じられました。

 私がちょっと思い切った買い物をする際に口ずさむ、「経済回してこ、ウォーウォーウォー♪」という応援歌が頭の中でリフレイン、心の中でこぶしを突き上げつつ駆け回ってきた次第です。

 まずはSALONE DEL MOBILE。通称、サローネ。本来は年に1度、4月頃に行われるインテリアの見本市で、街中で展示が繰り広げられ、ミラノはお祭り状態になります。

 サローネには、力みがちなファッション業界とはまた違う、洒脱な着こなしが素敵な方たちが沢山。頭からつま先の更に向こうの、生活の美、景観の美。というものを見ているからかもしれません。

 と思う私には、建築家やインテリアデザイナーという職業に憧れがあったものの、びっくりするほど数学が出来なかったので断念した、そんなひいき目もあるのかもしれません。

 

 次がMICAM/MIPEL。ミカムは靴の、ミペルはバッグの見本市で、かつては広大なスペースを占領して行われ、それでもハイヒールで訪れる、つわものバイヤー達の根性に感服したものでした。

 今回は、2022年の春夏のコレクション。急激な需要増で原料が不足し、レザーなどの価格が高騰している心配はありますが、パステルから原色まで鮮やかな色彩にあふれ、脱コロナへの虹色の軌道が見えるようでした。

 ミカム/ミペルの3日目、即ち最終日にはパリに移動。

 数年ぶりのパリ出張に際し、私が不安に打ち震えていたのは、出張中にうっかり発熱でもして、空港での検温にひっかかり、帰国便に乗れなかったらどうするんだ問題です。

 さて、いかなるや私の運命。続きはまた次回。